水分の過剰摂取にご用心

「水不足には注意しましょう!」という話を聞いたことがあるかと思います。運動時はもちろんですが、日常生活においても水分補給をこまめに行い、喉が乾く前に水分補給を行うことが正しいと考えられています。

1日に2リットルほど水分を摂取したほうがいいなど色々な情報が飛び交っています。果たして本当にそう言った情報が正しいのでしょうか?ではなぜ水分をこまめに摂取しているのにも関わらず、「熱中症や脱水症状」が起きるのかを紐解いていきましょう。

適切な水分摂取とは?

適切な水分摂取とは何を指すのでしょうか?喉が渇く前に水分を摂取することが現在は推奨されています。今あなたは1日にどのくらいのペースで水分を摂取していますか?

突然ですが、道具(斧や槍)がない時代に人間の狩猟方法をご存知でしょうか?それは持久狩猟という方法です。聞いたことがない方もいるかと思います。簡単に説明すると、長時間走り続けて獲物を追い込み狩猟するという方法になります。こんな方法で本当に狩猟ができるのかと思いますよね。なぜこのような狩猟方法が可能だったのでしょうか。

人間から追われた動物は必死に逃げます。動物は体が毛で覆われていて体温が上昇しても体温調整がしづらくなっています。体温が上がれば休憩して体温を下げようとします。一方人間は体温が上昇しても発汗をして体温を下げることができます。ここがとても大きな違いです。走っている時間が長ければ長いほど体温は上昇していきます。炎天下の中、日陰のない場所を何kmも走り、動物は四足歩行ですから二足歩行の我々よりも日光が当たる面積が多くなりどんどん体温が上昇していくと動物は心停止してしまうそうです。これが持久狩猟というわけです。

上記のことから、人間は体温が上昇すると発汗し体温を下げながら走り続けることができるのです。”ヒト”は走るスペシャリストと言えるでしょう。狩猟をしている最中に「ちょっと水飲もうかな」なんて言ってたら獲物は逃げちゃいますからね。この「水ちょっと飲もうかな」は現在で言うと喉が渇いてもいないのに水分を摂取している状態と同じ状態と言えます。長い距離を走った後なので喉は渇いているはずです。狩猟を終えて一息ついてから水分を摂取していたでしょう。現在推奨されている「喉が乾く前に水分を摂取する」のではなく、適切な水分摂取は「喉の渇きに頼っていい」ということが言えるのです。

砂糖まみれのスポーツドリンクは砂糖の害と共に水中毒を誘発する

スポーツドリンクに砂糖が含まれているのはご存知でしょうか?もしかしたら知らずに飲んでいる方がいるかもしれませんね。砂糖の含有量は微量ではなく、大量に含まれています。砂糖水を飲んでいると言っても過言ではありません。どのくらいの量が入っているかと言うと1本(500ml)のペットボトルにスティックシュガー10本分、角砂糖なら8個分の糖分が入っていると言われています。

砂糖といえば依存性が高くなると以前こちらでもご紹介しました。オーソモレキュラー栄養療法では砂糖の弊害は肥満や慢性疾患の発症を最も促す調味料という位置付けになります。

砂糖の真実

2018.10.19

糖を摂取するとエネルギーへとすぐに変化するので活力が湧き、体が軽くなったように動けます。しかし、すぐに疲労感や脱力感が出てきます。これは糖のエネルギーが体内ですぐに使われ枯渇することでエネルギー不足になることが挙げられます。ですからすぐにまた糖が欲しくなるという構造になります。

糖の害と水分の摂取を同時に行っているのがスポーツドリンクの実態です。その砂糖がたっぷりと入ったスポーツドリンクを日常的にとっていくと、砂糖が入ったドリンクを欲してしまい水分をより多く取ってしまうことに繋がっていきます。水分過剰摂取は「水中毒」を誘発してしまいます。「水中毒」とは水分を取りすぎることによって血中ナトリウム濃度を低下させて、脳の腫れを引き起こすことだと言われています。水分過剰と糖質過多になるので体にとっていいはずがありません。

喉はなぜ渇くのか?

私は自分で水分摂取の実験を行ってみました。その内容は簡単で、喉が乾いてから水分を摂取するという単純なことを実際に試してみたのです。

1日に水分を1.5リットルから2.0リットル近く摂取していましたが、喉が渇いてから水分を摂取することを意識して日々生活するようにしていくと気づくことがありました。今までは水分が入ったペットボトルを手の届く範囲に置いているとどうしても水分に手が伸びてしまい、気づくと500mlのペットボトルは空になります。ですが喉が渇いてから水分を摂取することを意識するとそこまで喉が渇かないことに気がつきます。

動物や赤ちゃんは自分がいつ水分を摂取したらいいかをしっかりとわかっていますが、私たちはよくわかっていない。そこが問題なのです。喉が渇く前に水分を摂取することで水分過多に陥り、溺れていることと同じ状態が作られていきます。まさに「水中毒」です。

喉が渇くという生体反応が正しい姿なのです。喉の渇きが水分摂取のサインだということです。一度、喉が乾いてから水分摂取することを試されてはいかがでしょうか?

マラソンにおける給水過多での急変事故

マラソン競技には給水ポイントというものが存在します。給水ポイントで水分摂取をしてゴールまでの水分、エネルギー補給を促しゴールまで疾走するという目的で給水ポイントが作られていると定義できると思います。

速いランナーは遅いランナーよりも大量に汗をかくため、世間一般的に言うと脱水症状になる可能性は速いランナーの方が多いように感じます。しかし、速いランナーよりも遅いランナーの方が脱水症状を引き起こす可能性が高いとされています。何故なのか?

速いランナーは水分をあまりとらない、遅いランナーこそ大量に水分を摂取しているということがわかっています。速いランナーが水分不足が原因で倒れたという報告はないのでです。水分不足で倒れるのはいつも大量に水分を摂取してゆっくりと走っているランナーだったのです。水分をとりたいのではなく、とらざるを得ない状況なのかも知れません。前述したようにスポーツドリンクには大量の砂糖が入っています。それによって中毒のようにスポーツドリンクを欲してしまうことも水分過剰摂取につながります。

なぜここまで「喉が渇く前に水分を摂取したほうがいい」というのが広まったかというと、脱水症状を避けるためにたくさんの水分が必要という考えを大手飲料メーカーが提唱してきました。この大手飲料メーカーから多額の資金を受けている米国スポーツ医学会は「喉の渇きは運動時に必要な水分の指標としては信頼できない」と宣言しています。また、「熱中症や脱水症状」がマラソンなど中長距離を走る競技において頻繁な水分摂取が常識となった後に問題になっている点が挙げられます。

持久狩猟時代に炎天下の中で走っていたことを考えると水分を取らなくても昔から”ヒト”は脱水症状に耐性があるということです。元々水分をとらなくても動くことができると言えるでしょう。喉が乾いてから水分摂取を心がけてから実際に体水分率の数値が62.1から64.7まで上昇しました。水分を摂っていないのに数値は上がるのです。以上のことから水分の過剰摂取にお気をつけいただければと考えています。大量に水分を摂ることでリスクが増えるということを覚えておいてください。


オーソモレキュラー栄養療法で筋痛症改善を!

神戸ナカムラクリニックの中村篤史院長がUROOM調布成城にてオーソモレキュラー診療(自由診療のカウンセリング)を不定期ではありますが月に1回、10名様限定で実施いたします。筋痛症を根本から改善されたい方、筋肉の質を改善されたい方などはぜひご参加ください。



腰痛改善の鍵は高たんぱく質(プロテイン)


筋肉のロックが原因となる腰痛、股関節痛、膝痛、五十肩などの疼痛ですが、発症した方の多くが、”質の栄養失調”に陥っています。
腰痛を改善するための体質改善にとても重要な栄養素、たんぱく質(プロテイン)を摂取することで痛みが改善するメカニズムを詳しくご説明いたします。


ABOUTこの記事をかいた人

西尾直輝

MTRセラピスト(プロアスリートチューニング)
サッカー歴23年。プロサッカー選手を志すが自分の能力、体力の限界を感じ引退。 ミオンパシーセルフ整体をミオンパシーサロンUROOMのオーナーである續池より学ぶ。そこでミオンパシーを知り、短時間で身体の軽さや痛みが緩和する事に衝撃を受ける。この技術を使い多くの方の痛み、ストレスを改善する事を決意。今まで酷使してきた体をメンテナンスすることに日々精進中。