栄養療法にプラスして運動をはじめてみませんか?

皆さん、運動してますか?このブログはオーソモレキュラー栄養療法Labですから、いきなり運動と言われても主旨がちがうと思われた方もいらっしゃるかと思います。長文になりますが、オーソモレキュラー栄養療法にもプラスになる運動の本質をまとめてみましたのでご高覧ください。

オーソモレキュラー栄養療法と運動の関係

何かスポーツを行う方やジムで筋トレを行う、ランニングやウォーキングを日課にしている方もいると思います。今回は「オーソモレキュラー栄養療法」と運動を絡めて運動に焦点を当てていこうと思います。運動と聞いてどういうイメージを思い浮かべますか?日常生活であまり体を動かさない方からするとかなり辛く、苦しいというイメージをするのではないでしょうか?今回提案する運動は誰でも無理なく行える範囲内であると考えていますので、是非参考になればと思います。

昔の狩猟方法をご存知ですか?道具がない時代にどうやって狩猟していたのか。その内容は"走る"ことでした。持久狩猟と言い、長時間獲物を追い続け狩猟するという方法です。そこに男女差もなく、グループで狩猟をしていたそうです。そもそもヒトは"走る"ために進化してきました。"走る"ことこそ本来のあるべき姿なのです。

今回提案する運動内容はズバリ、ランニング(有酸素運動)です。無理だと思った方も最後まで読んでいただき実践していただきたいと考えています。

最大心拍数×60%×30分の有酸素運動

これを実践していけばいいのです!と言っても難しいと感じる方は多いと思います。まずこの「有酸素運動」と聞くと難しいと思わせる要因の1つになるでしょう。

最大心拍数とは、拍動が最も早くなり限界値的な心拍数を表しています。一般的な最大心拍数の計算式は220-年齢になります。例えば、30歳なのであれば220-30=190が計算式上の最大心拍数になります。この算出方法はあくまでも平均的な最大心拍数です。個人差があるので正確に計測するためには、Apple Watchやガーミンなどで心拍数を計測することをお勧めします。ランニング中にも心拍数を計測しながら走ることで、より心拍数を意識することができます。

有酸素運動とはウォーキングやランニング、水泳などを指します。継続的に運動を行うことで筋肉を収縮させるためのエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を、体内にある脂肪や糖が酸素と共に生成されることから「有酸素運動」と呼ばれています。

走るために必要なのは糖質?脂質?

日常生活の中で食事で摂取したエネルギー源のうち、グリコーゲン(ブドウ糖)は肝臓(100g)や筋肉(300g)の計400gの糖質エネルギーが体に貯蔵されています。余剰分は中性脂肪として貯蔵されていきます。僕たちが運動する際に貯蔵されたグリコーゲンを二酸化炭素と水に分解し、その過程でできたATPをエネルギー源として使っています。しかし、体内に貯蔵されているグリコーゲンの糖質エネルギーには限界があり、グリコーゲンの糖質エネルギーだけでは長時間の運動を続けることが困難になります。そこで、活躍するのが体脂肪の脂質エネルギーです。体脂肪を分解してエネルギー源にすることで、長時間の運動を可能にしてくれます。体脂肪を分解するために大量の酸素を必要とし、酸素を取り込みながらエネルギーを産生することを繰り返すことから「有酸素運動」という名がついています。

糖質は肝臓と筋肉に貯蔵されていて、合計で400gでした。一方、脂質はというと体全体でなんと10,000gもあります。糖質の25倍もの量が貯蔵されていることになります。その膨大なエネルギー源である脂質エネルギーを使っていくほうがより効率がよく、燃費がいいということになります。脂質エネルギーを使うことでエネルギー不足になることはないわけです。この脂質エネルギーで動くことを「ハイブリッド型代謝回路」と呼びます。

栄養素とカロリー
糖質とタンパク質は1g=4kcal、脂質は1g=9kcal。

  • 糖質エネルギー:400g×4kcal=1,600kcal
  • 脂質エネルギー:10,000g×9kcal=90,000kcal(体重50kg、体脂肪率20%の場合)

酸素摂取と適量糖質高タンパク質の重要性

筋肉のミトコンドリアに遊離脂肪酸と酸素が供給されると、脂質エネルギーが産生できます。少し難しい説明をすると遊離脂肪酸とは脂肪を分解したもので、この分解作業に「ホルモン感受性リパーゼ」という酵素が必要になります。ホルモン感受性リパーゼを分泌させるためには、アドレナリンなどの脂肪動員ホルモンの分泌が必要です。この脂肪動員ホルモンを分泌させるには脂肪を分解してエネルギー生成するよう脳が指令を出すきっかけとなるのが「運動」というわけです。「運動」の中でも常に酸素が体内に供給される有酸素運動が脂質エネルギーを使い、脂肪減少にも繋がるわけです。脂肪を減らすには酸素が必要なのです。酸素を取り込む能力を今より向上させることもできます(最大酸素摂取量及びVO2max)。それはまた別の機会にご説明させていただきます。

糖質が過剰に体内にある状態で脂質と結びつくと、中性脂肪は増えていきます。タンパク質(コラーゲン)と糖質が結びついてAGE(終末糖化産物)が増加していきます。AGEsは老化指標とも言われ、増えると皮膚や血管、筋肉などへの影響があるります。お客様の中でもこの数値が高いと筋肉が緩みづらい傾向があります.それだけ糖質の取りすぎは良くないということです。糖質過多な食事(お菓子やジュース、精製されたお米やパン、麺など)をされている方はこの部分から見直す必要があるとうことですが、「運動」と「適量糖質高タンパク質」を同時に行うことでより効果は高くなります。

適量糖質高タンパク質食がつくる良質な筋肉

2019.01.10

最大心拍数×70%以上でグリコーゲンが必要になる

最大心拍数×60%の運動強度では、「ハイブリッド型代謝回路」の脂質エネルギーがメインエンジンになることを先ほどご説明いたしました。では、最大心拍数が60%以上になるとどうなるか?最大心拍数が70%以上になると前述した糖質エネルギーであるグリコーゲンが必要になります。無酸素運動になるダッシュ系のトレーニングは当然この糖質エネルギーを使わなければいけないですし、ランニングにおいても最大心拍数が70%を超えると糖質エネルギーが必要になるわけです。熱費の良い体作りを目指すのであれば、まずは心拍数を70%以下に抑えて走る必要があります。継続して「有酸素運動」を行なっていると一定の心拍数で走ることができるようになります。

インターバルトレーニングが成長ホルモンを分泌させる

適度な負荷(インターバルトレーニング)を入れることで、健康に生活するために必要なヒト成長ホルモン(HGH)の自然な分泌を促してくれます。ホルモンは体内で作られている物質で、体の様々な機能をコントロールする役割があります。また、体にある物質をエネルギーとして使えるような物質に変える(代謝)働きがあります。体内でエネルギーを生成する過程でヒト成長ホルモンは大切な役割を担っています。

成長ホルモンの分泌量は加齢とともに減少傾向にあります。ただ、年齢に限らず分泌量が減っている人も増えてきています。成長ホルモンが減少すると心筋梗塞のリスク上昇や糖尿病、肥満などにもつながります。もちろん成長ホルモンが減少すると筋肉へも影響してきます。筋肉量が減少し、筋力低下にもつながります。逆に脂肪を分解する働きが弱くなるので、体脂肪の増加が進みます。インターバルトレーニングを行うことでこのようなリスクを回避できます。肌ツヤも良くなることがわかっているので若さを保つことにも役立ちます。

インターバルトレーニング例
  • 200m×10本 休憩:20~60秒
  • 400m×10本 休憩:40~60秒

短い距離を中強度で走るトレーニングになります。これを行うことで遅筋ではなく速筋繊維を鍛ることができますし、最大酸素摂取量(VO2max)の上昇を効率的にできること効果もあります。また中強度で運動を行うことで、エネルギーの消費が高まり乳酸が作られることからミトコンドリアの生合成にも有利に働き、酸素を大量に欲することで血流が増え、毛細血管が生み出されるのです。「有酸素運動」よりも多少きついですが、毎日行うわけではないので週に1回でも行うことをオススメします。

運動による代謝UPがキーポイント!サプリメントでの栄養摂取だけでは効果半減

今までオーソモレキュラー栄養療法に則ってプロテインやビタミン、ミネラルのサプリメント摂取の必要性をブログ記事に掲載してきました。今回お話ししている「有酸素運動」を行うことでより効果が高くなるということをここでお伝えします。食事内容の改善やサプリメント摂取のみで、痛みや体調が良くなることはあると思います。それでもサプリメントの効果はそれ以上のものがあります。最大限にサプリメントの効果を発揮するためにも運動は欠かせません。運動を行うこと(有酸素運動、無酸素運動)で基礎代謝が上がり、食べた物がエネルギーに変わりやすくなることで中性脂肪やAGEの上昇を抑え、低減する効果を発揮していきます。

AGEの低減はサロン内でもなかなか数値が下がらなかったスタッフがランニングを2ヶ月継続したことで-20も数値が下がったことで実証されました。サプリメントを始めとする栄養改善を行うだけでは下がらなかったものが運動を取り入れることで代謝が上がり、サプリメントの効果が相乗的に現れた結果だと思います。

最大心拍数はランニングを継続していれば上昇していき、逆に安静時心拍数は減少していきます。僕は実際にランニングを始めてから安静心拍数が58→49へ減少していきました。このような体の状態になれば日常生活では消費が少なく燃費の良い体になり、運動時には素早く血液を運搬することで酸素が力強く取り込まれパワーを最大限に使えるということです。

西尾

身長:170cm
体重:58→56kg
体脂肪率:15.1→10.0
体水分率:64.0→67.1
基礎代謝:1,488→1,546
AGE:30→23

「有酸素運動」を始めてからまだ2ヶ月程度ですが、このような変化がありました。疲れにくく、倦怠感が減少していて体の軽さが実感できています。朝に30分程度のランニングを日課にすることから始めました。

有酸素運動を行う際に気をつけるべきこと

「有酸素運動」を行う際に気をつけた方がいいと思う点が、最初の2週間程度は頑張りすぎないことです。これは僕もかなり気をつけました。なぜかというと走り始めて5~10分程すると楽な感覚が出てきます。そうするとペースを上げたくなる衝動に駆られます。ペースを上げると心拍数が最大心拍数の70%以上になり糖質エネルギーを使ってしまうということになるので60%を保つように心がけることです。1ヶ月、60%で継続できれば「ハイブリッド型」(脂質代謝)になると考えています。

ランニングをこれから開始される方はまずは自分の最大心拍数を理解してランニング時の心拍数を意識して行うことをまずは2週間継続することから始めて見てください。無理をしないことが秘訣だと思います。


オーソモレキュラー栄養療法で筋痛症改善を!

神戸ナカムラクリニックの中村篤史院長がUROOM調布成城にてオーソモレキュラー診療(自由診療のカウンセリング)を不定期ではありますが月に1回、10名様限定で実施いたします。筋痛症を根本から改善されたい方、筋肉の質を改善されたい方などはぜひご参加ください。



腰痛改善の鍵は高たんぱく質(プロテイン)


筋肉のロックが原因となる腰痛、股関節痛、膝痛、五十肩などの疼痛ですが、発症した方の多くが、”質の栄養失調”に陥っています。
腰痛を改善するための体質改善にとても重要な栄養素、たんぱく質(プロテイン)を摂取することで痛みが改善するメカニズムを詳しくご説明いたします。


ABOUTこの記事をかいた人

西尾直輝

MTRセラピスト(プロアスリートチューニング)
サッカー歴23年。プロサッカー選手を志すが自分の能力、体力の限界を感じ引退。 ミオンパシーセルフ整体をミオンパシーサロンUROOMのオーナーである續池より学ぶ。そこでミオンパシーを知り、短時間で身体の軽さや痛みが緩和する事に衝撃を受ける。この技術を使い多くの方の痛み、ストレスを改善する事を決意。今まで酷使してきた体をメンテナンスすることに日々精進中。